RI・PET検査
放射線を利用した他の検査と異なり、目的部位に特異的に集積するラジオアイソトープ(RI)を投与・服用します。
使用するRIの量は微量であり、身体への負担の少ない検査・治療を提供します。
RI検査室 SPECT 1
NM/CT 870 CZT (GE)
カドミウム亜鉛テルライド(CZT)を用いた半導体デジタル検出器は、CZTでマトリクス化されており、ピクセルが個別にカウントを収集します。
CZTにより各光子は直接電気信号に変換され、位置情報とエネルギーをより正確に特定することができます。
また、光電子増倍管(PMT)による信号の増幅をなくすことで、従来のアナログ検出器にあったカウントロスとノイズを低減します。
その結果、空間分解能およびエネルギー分解能が向上したことで二核種同時検査では核種間の影響を低減させることが可能となります。
2024年現在、全国でわずか7台しか導入されていない装置です。
RI検査室 SPECT 2
NM/CT 870 DR(GE)
NaI(Tl)を用いたアナログ検出器は、in vivo検査で利用されるすべてのエネルギー領域γ線を検出でき、検査・治療において重要な核種であるI-131から放出される高エネルギーγ線はNaI(Tl)検出器でなければ収集できません。
また、感度と画質を向上させる新たなデータ収集方法が搭載されるなど、従来に比べて大幅に進化した装置が導入されております。
さらには、SPECT装置で約7割がCT非搭載であるのに対し、当院が保有する装置の2機ともCTを搭載しており、精度の高い補正と正確な解剖学的位置の確認ができます。
PET検査室
Biograph mCT(SIEMENS)
FDG-PET検査は悪性腫瘍(早期胃がんを除く)の病気診断または転移・再発診断を可能とし、がん診療連携拠点病院に指定されている当院におけるがん診療に欠かす事ができない検査となっています。
陽電子放出核種を生成するためのサイクロトロンは所有しておりませんが、デリバリーFDGを採用することで、FDG-PET検査を提供しています。
装置の特徴として、検出器には発光減衰時間の短いLSO、空間分解能を向上させるTime of Flight(TOF)、呼吸同期, CT画像での金属アーチファクト低減機能を搭載し、読影しやすい安定したPET画像を提供しています。