温熱療法(ハイパーサーミア)
2022年4月、2台のサーモトロン-RF8 GR Editionを導入しました。
温熱療法(ハイパーサーミア)とは、患部を42.5℃程度に加温することでがん細胞を死滅させる治療です。
放射線治療や化学療法と併用することで、治療効果を高めることが可能です。
放射線治療センター内に導入し、放射線治療を担当している診療放射線技師、看護師が放射線腫瘍医の指示のもと温熱療法を実施しています。
これらのメリットを生かし、放射線治療後の迅速な温熱療法を実現しています。
がん治療に更なる一手を
がんの治療法には手術、化学療法(抗がん剤)、放射線治療がありますが、いずれも患者の身体的負担が大きいというのが現状です。
一方、温熱療法は身体的負担が少なく、がんが存在する部位を42.5℃まで体外から50分程度の加温をすることで、がん細胞を死滅させる効果があります。
また、従来の治療法や免疫療法との併用で治療効果の上乗せ効果が期待できます。
温熱療法について取り上げたブログ記事もぜひご覧ください。
がん組織が正常組織よりも熱に弱い理由
温熱療法(ハイパーサーミア)の特徴と適応
・がん組織を選択的に攻撃し、副作用はほとんどありません。
・他の治療法との併用で相乗効果を生み出し、治癒率が上がります。
・体温が上がり、リンパ球が活性化するため、免疫力が上がります。
・眼球や脳、血液以外のすべてのがんに適応されます。
・局所加温の場合は、公的保険の適用になります。
深部加温:9,000点(3割負担で27,000円)、浅部加温:6,000点(3割負担で18,000円)
当院の温熱療法は5~8回で一連の治療です。(例外あり)
※診察料や検査料等は別途かかります。
・どのステージのがんでも応用できます。根治はもちろん、症状緩和も可能です。
加温のイメージ
加温のイメージ
治療の実際
治療の実際
温熱療法室8
温熱療法室9
サーモトロン -RF8 GR Edition (山本ビニター)
人体加温に最適な8MHz波(高周波)を採用。
オートチューニング機能を搭載し、操作者の経験に頼ることなく、すばやく最適な高周波条件に調整します。
また、様々なサイズの電極を保有し、浅部から深部に至るまで、選択的な加温を実現します。