CT検査
3台のマルチディテクターCT(MDCT)と2台のエリアディテクターCT(ADCT)が稼働しており、X線を利用した断層画像を頭から足先までの全身撮影することができます。
高度救命救急センターに設置されているCTは、夜間休日の救急患者に常に対応できるように24時間体制で稼働しています。
CT室 1
Aquilion Precision (CANON)
高精細160列マルチディテクターCT。
従来の最小スライス厚は0.5mmに対し高精細CTは0.25mmと、より細かい画像取得が可能です。
空間分解能を大幅に向上させることで、これまで検出不可能だった細かな生体情報を得ることができ、質の高い臨床画像を提供することができます。
CT室 2
SOMATOM Definition Flash(SIEMENS)
2つのX線管と検出器が約95度のオフセット配置されたCTです。1回転0.28秒の高速回転を実現する事により、0.075秒という高い時間分解能を実現できます。
従来の一般的なX線CT装置と比較して4倍以上のスピードで撮影できるという利点を生かし、通常の単純・造影CT検査に加えて、ダイナミックCT検査や冠動脈CT検査など様々な検査を行っています。
CT室 4
Aquilion ONE INSIGHT Edition(CANON)
AI技術を活用した超高精細CT。
高精細CTに加えAI技術によるDeep Learning再構成技術を搭載し、空間分解能の向上だけではなくノイズ低減、さらに被ばく線量の低減を実現しています。撮影タイミングや画像再構成処理が難しい冠動脈CTの撮影はこの装置をメインに使用しています。また、CTガイド下生検・ドレナージもこの装置で行っています。
CT室 4 Virtual Window
ルミナススカイシーリング(Sky Factory)
CT室4内の天井には青空の写真をLEDの明るい光で照らす照明(ルミナススカイシーリング)が 設置されています。
閉鎖的に感じやすい検査室ですが、視覚効果により開放感が増し、検査時に患者さんの緊張を和らげる効果があるとされています。
CT室 18
Revolution CT(GE)
面検出器256列エリアディテクターCT。
最速1回転0.28秒で一度に160mm幅の撮影が可能です。1回転(0.28秒~1秒)で脳全体の撮影が可能なため、認知症の患者さんや高齢者、小児など体動のある患者さんの撮影をする際に威力を発揮します。
また、全脳Perfusionや4DCTも撮影可能です。
全脳Perfusionとは造影剤を急速静注しながら連続的にCT撮影を行い、CT断面上での吸収値の変化を解析することによって、脳の血流を定量的に評価する検査法です。短時間かつ簡便な手法で精度の高い脳血流情報を得ることができるので、治療方針の決定やその経過観察に有用な検査法です。
4DCTは従来の3次元画像に時間軸が加わり、血行動態の評価が可能となります。動脈や静脈の血流を連続画像として得ることができるので、動静脈奇形などの診断に有用です。
救命CT室
Aquilion Prime(CANON)
愛知医科大学病院はドクターヘリを有し、高度救命救急医療に力を入れています。
搬送された患者さんの撮影をすぐに行うため24時間体制で稼働しているCTです。高度救命救急センター内に設置してあるため、迅速にCT室へ入室することが可能です。隣には血管撮影室が併設されており、CTのガントリを移動させることで血管撮影室内でもCT撮影を行うことができます。
迅速かつ安全に撮影するために、医師・看護師・救急救命士と連携しながら撮影を行っています。単純・造影検査に加え、脳Perfusionも撮影することができ、緊急でMRIが撮影できない場合に活用しています。
日本救急撮影技師認定機構認定実地研修施設認定証
日本救急撮影技師認定機構認定実地研修施設
日本救急撮影技師認定機構は、統一した基準の元に救急放射線診療に関わる技術者の認定を行い、安定して最適な画像情報を提供、かつ安全性を担保する知識・技術を普及させることによって国民の保険衛生の向上と、社会の発展に寄与することを目的としています。
認定技師の資格を取得するために筆記試験だけではなく、実地研修が必要であり、本院はその研修施設に認定されています。
当院だけではなく、全国の救命救急医療のレベルアップに貢献しています。
3D画像
撮影した画像から・・・
3D画像は撮影したCT画像を立体的に表示できるため、直感的に解剖学的情報や骨折部位などを把握することができ、診断や治療の助けになっています。出血や脳梗塞などによる緊急IVR検査を迅速に正確に行う為にもとても重要な画像です。